2018-09-03 送り火 高橋弘希著『送り火』を読んだ。 薄く、短い本だけに読破に半日もいらないが、内容自体は非常に重厚感があり、読書中ずっと、口の中の異物を飲み込めないでいるような気持ち悪さが付き纏う。 というのも、作中人物の使う方言や、著者独特の言い回しが、物語に終始不気味な雰囲気を漂わせているからだ。 小さな火花ひとつで、大爆発が起きてしまいそうな緊張感。それが、自分にとってのこの本の魅力だ。