地獄編

アートと本(というか言葉)と服が好きです

2018-09-01から1ヶ月間の記事一覧

読書とは、メモ

1、自分には知識が無いから上手くいかないのだという現実の不安を埋める為に読書量に価値を置く読書 2、より悲惨な生き方をしている人の物語を追体験することにより、共感を得ているフリをして優越感に浸る読書 3、こんなはずじゃなかった、という人生を歩ん…

自分が嫌になったりして自己嫌悪に陥ったり、悲しい出来事に胸を痛めている時も、しっかりとお腹が空く自分の卑しさ。

臣女

読みました。 その前に読んでいた百田尚樹の『影法師』が個人的にオモシロすぎて、正直『臣女』の前半はあまり入ってこなかったものの、後半の目まぐるしい展開には思わず息を呑み、どんどんと読み進められました。 ですが、やっぱり後味の悪さは拭えず、苦…

つぐみ

吉本ばななの『TUGUMI』。 まだ読み途中だけど思ったこと。 自分は最近、死の直前の命の煌めきのようなものの恍惚に囚われていて、気がづけば命が途絶える瞬間のことばかりを考えている。 自分の中でそれは、「命が燃える」という単語になんとなくなっていた…

音楽

ここ3日間、割と根を詰めて読書に向き合っていた気がする。 仕事のあと、電車でふと疲れを感じて本を閉じ、好きな音楽を流した時だった。 読書続きで、体の中に詰め込まれ、ふわふわと浮遊していた言葉たち、胃の中をのたうっていたり、沈殿していた言葉にな…

送り火

高橋弘希著『送り火』を読んだ。 薄く、短い本だけに読破に半日もいらないが、内容自体は非常に重厚感があり、読書中ずっと、口の中の異物を飲み込めないでいるような気持ち悪さが付き纏う。 というのも、作中人物の使う方言や、著者独特の言い回しが、物語…

フィクション

僕はずっと、小説(フィクション)を毛嫌いしていました。 理由は、単純で、作り話だから。 ありもしない話に一喜一憂することなんて、無駄な時間に他ならないとどこかで強く信じていました。 でも、ぽつりぽつりと小説を読むようになって思ったことは、あえて…